モノクロタイム

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【vvvv Advent Calendar 2017 6日目】LattePandaでvvvvを動かした所感

【この記事はvvvv Advent Calendar 2017の6日目の(はずだった)記事です】

qiita.com

こんにちは,れいじです.

vvvv界隈ではたまに「RaspberryPiでvvvvって動きますか?」「いつ動くようになるの?」的な質問があがりますが,vvvvは使用しているdllの関係からWindows以外で触れるようになるのはまだまだ先かと思われます(Mac版が開発されているとかいないとか?)

安価なボードでvvvvを触りたい…というか組み込みで使いたい…

そんな時に彗星のごとく現れたのがLattePandaです!

LattePanda – A Windows 10 Computer with integrated Arduino

LattePandaとは

Raspberry Piと同じ大きさながらWindows10のOSが動くという素晴らしいプロダクトです.

Windows10が動くだけでなく,Arduinoのチップも載せてあるので別途Arduinoを購入しなくても電子工作ができるという徹底っぷり.

LattePandaはストレージ32GB/RAM2GB,ストレージ64GB/RAM4GBの2モデルが販売されており,日本では秋月電子通商などの電子部品を取り扱うショップで購入することが出来ます.

akizukidenshi.com

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コンピュータのプロパティを見ると立派なLattePandaの文字.出荷時はユーザーもLattePandaのみ(raspberry piでいうrootみたいなもの)で,パスワードが設定されていないのでユーザーを追加&パスワードをかけておくことをお勧めします.

さて,そんなLattePandaはvvvvを組み込み界隈で流行らせる救世主となることが出来るのか検証してみました.

電源回り

結構食います.マウスとかキーボードとか接続するならコンセントから電力を確保したほうがいいレベル.モバイルバッテリーからの給電だと間違いなく落ちる.

特に私はvvvvを使用するときにUSBカメラやマイクなどの外部入力を併用することが多いので,給電周りはかなり気にしてます.2万もするのにOS吹き飛ばしたくない…w

入出力

マウスは必須ですが,Windows10が搭載されているので,文字入力周りは最悪ソフトキーボードでなんとかなります.

また,Arduinoに搭載されているチップが共存しているので,Arduino系のノードもそのまま使用することができます.

vvvvの動作具合

今回はアドオンパックまで入れてみました.

起動には30秒ぐらいかかります.でもあまりストレスは感じないかな

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簡単なCGならサクサク動きます.パッチもLattePanda上で作成しましたが,ストレスなく組み立てることができました.

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vvvv付属のrecorderがソフトキーボードでうまく使用できなかったのでサードパーティ製の録画ソフトを使用しています.

gifではカクカクですが,ちゃんとぬるぬる動きます

所感

なんだかんだでvvvvがサクサク動きます.ただRAM2GBのモデルを買うとvvvv以前にWindowsが動かなくなりそう.

また,今回はかなり軽めのパッチを作って動かしましたが,パーティクルなどを使おうとすると途端に動きが悪くなりそうな感じはあります.これは安価なWindowsPCでも同じですかね.

使い方としては,

  1. 母艦となるWindowsPCでパッチを作っておく(スクショやGifを録画するならここで)

  2. LattePandaに移植→動作させる(展示用)

あたりが無難かなと思います.ただしArduinoを使う場合は直接LattePandaでパッチを作ってもいいかも.

また,LattePandaに対応している小型ディスプレイも販売されているので本格的にIoTデバイスの表示周りを担う技術として使うこともできそうです.

akizukidenshi.com

こちらも併せて使ってみたいですね!

ではでは~

HackDay10thに出場してFun賞を受賞しました

こんにちは,れいじです.

2017年12月9日~10日にかけて行われたHackDay10thに参加しました.

hackday.jp

秋葉原UDXで24時間ぶっ通しで行われる日本最大級のハッカソンイベントです.

日本最大級なだけあって,周りには手ごわそうなクリエイターがたくさんいました.

我々「CANDY CHUPS Lab.」は2人のチームで,スキ(Like)をこっそりシェアする「Shake(シェイク)」というアプリを作りました.

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あのアニメのこのキャラクターが好きだけど,キャラグッズで武装する重戦車オタクにはなれない…でも仲間を見つけたい…

そんな時に,キャラクターの代表色を抽出しておしゃれ画像に変換してくれるのがShakeです.

ニコニコ生放送のコメントでは「隠れオタク救済」「ヲタクの心を掴んでる」等のコメントをいただきました.ありがとうございます!

周りの参加者がVoiceUI,MachineLearning等のつよい技術を使って素晴らしいプロダクトを作っている中,これらの技術を一つも使っていないShakeがFun賞を受賞することができました!

Fun賞とはプロダクトが楽しいか(使ってみたいと思わせる魅力があるか)を評価する賞です.アイデアを出した身としては純粋にアイデアを評価されているということで,とてもうれしいです!

もちろんアイデアだけでは賞は取れないので,評価されるレベルまで実装し,面白さを伝えることができたのが一番大きいと思っています.

深夜テンションで持ち込んでいたレゴで遊んだり↓

深夜に眠眠打破のつよいやつ「強強打破」を飲んでおかしくなったりしましたが↓

審査員の方や他の参加者の方からあたたかい言葉をかけていただきました!

また,flick!さんが写真付きでツイートしてくださっていました.ありがとうございます!

外部向けのHackDayに出場するのは初めてで,しかも周りのチームが4~6人くらいのメンバーで参加しているのを見て,「次は絶対人増やそう…」と少し落ち込んだりもしましたが,大切なのは人数じゃなくて作るプロダクトだな~!と感じました.あ,どっちにしても次は人増やしたいです💦

次のHackDayは1年後の2018年12月です‼

来年は最優秀賞目指して頑張ります!

ではでは~

【vvvv】昭和の映像っぽいフィルタを作る

こんにちは,れいじです.

何かエモいCGとか映像ないかな~~~とYoutubeをDigっていたらこの動画にたどり着きました.


東京ゲゲゲイ イデオロギー

仄暗い感じが最高にかっこいい……戦中映像もいい…ということで,某昭和の映像っぽいフィルタをvvvvで実装してみました.

パッチは以下のとおり.

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各種オプションの解説をしていきます.記載のないノードに関しては標準値です

VideoIn側

映像入力側です.USBカメラからの入力を取っていますが,静止画でも大丈夫.

* Blur

カメラ入力をぼかしています.Widthを0.15に設定.

* Lomograph

カメラ入力をグレースケールに変換しています.本当はシェーダ書くべきなんだけど面倒くさかった それぞれ

  • Vignette Start:0.50

  • Vignette Amount:0.50

  • Vignette Dodge:1.00

  • Contrast:1.00

  • Level:0.65

  • Effect:6

  • Type:6

  • Iterations:4

に設定しています.

* Transform

Quadの大きさをRenderに揃えるために使用しています.ScaleX,ScaleYを2.00に設定.

Noise側

古い映像特有のノイズを乗せます.

* Noise

ノイズを発生させます.標準だとノイズが細かすぎる&ノイズの色がはっきりしすぎているので調整します.それぞれ

  • Color A: H:0.00 S:0.00 V:0.00 A:0.25

  • Color B: H:0.00 S:0.00 V:0.25 A:0.25

  • Width:50

  • Height:50

に設定します.

  • FullScreenQuad

Groupで映像をMixする場合,Binの数が大きい方がレイヤ的な意味で上になります.

余談ですが,Quadを使用すると下に存在するレイヤが見えなくなってしまい,別途Blendノードを使用して重畳モードを指定・Transformノードを使用してスケール変更したりとかなり面倒です.

FullScreenQuadだと前述2つの設定がこれ一つで済むので便利です.以下のように設定してください

  • Blend Mode:Blend
Renderer

こんな感じの映像効果になります

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コスプレ写真の加工にも使えそう

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かなりピーキーなフィルタを作ってしまいましたが,いい感じに使ってもらえると嬉しいです👌

ではでは~

【vvvv】FiducialTrackerでマーカー同士の距離を測るやつ

こんにちは,れいじです.

今回はちょっとしたメモ書き的な感じで.

vvvvではもちろんAR的なプログラムも簡単に作ることが出来ます.

その中でも比較的簡単に使えるマーカーはARToolKitが提供する元祖ARマーカーとFiducialTrackerです.

FiducialTrackerはマーカーがオシャレで好きです.VJCardboardでも使用しました.

FiducialTracker (FreeFrame DShow9) | vvvv

reiji1020.hatenablog.com

vvvvでのFiducialTrackerは非常に有能で,何もしなくてもRenderer上のマーカーの中心座標を取る事が出来ます.

勿論複数のマーカーのトラッキングにも対応しているので,中心座標の差を取ればマーカー同士の距離を取ることが出来ます.

あ,もちろん厳密な距離を取るのであれば多少の計算は必要です.とりあえず簡単な距離が取れればいい人向け.

パッチはこんな感じ.

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今回は2つのマーカーの距離を取るため,GetSliceを2つ配置してそれぞれindex0,index1の値を持ってくるようにしています.

このGetSliceでは各マーカーの中心座標のうちX座標を取り出しています,Y軸の差を取りたい場合は隣のピンに接続するとよいです.

indexを指定すれば欲しい値を持ってきてくれます(指定したindexが見つからない場合は最大indexの値を持ってきます)

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画面左下に数値が出ます.

他にも何個かTips的なのが続きます.もし使えそうなのがありましたら自由に使ってください.

ではでは~