こんにちは,れいじです.
今年の1月に研究室で使用していたPCが落雷を切っ掛けにポックリ逝ってしまいました.DRAMエラーが止まらないので原因はメモリかと思いきや,マザーボードが壊れてました.
そして先日マザーボードを取り替え,やっと復活させることが出来ました.
出来たのですが,研究室のPCで構築していたCaffeの実行環境が古く,実際に使用している環境とは勝手が違うので作業がやりづらい…
ということで,Vagrantの復習ついでに,Vagrantを使用して手軽に使用できる開発環境を作ることにしました.
Vagrantとは,Webアプリやシステムを構築する際に面倒な開発環境の構築の手順をテンプレート化しておくことで,とても簡単に環境構築を行ってくれるようなツールです.
VagrantはVirtualBoxというOracle社が開発した仮想化ソフトウェアと合わせて使用します.ということで,VagrantとVirtualBoxをインストールしましょう.
VirtualBox:Downloads – Oracle VM VirtualBox
Vagrantの日本語ドキュメントも有志の方々が作ってくれています.ありがとうございます!
今回私が作業した環境は
- ホストOS:MacOS X 10.10 Yosemite
- ゲストOS:Ubuntu14.04 LTS
- VirtualBox 4.3.26
- Vagrant 1.7.1
です.
boxの作成
boxとは,先述したテンプレートの事を指します.
boxをイチから自分で作ることも出来ますが,ユーザが多いLinuxのディストリビューションは既にboxが用意されている場合があります.以下のURLからどんなboxが用意されているか探すことが出来ます.
A list of base boxes for Vagrant - Vagrantbox.es
vagrant box [name] [url]
以上のコマンドで既にあるboxを取得できます.
Ubuntu14.04 LTSを導入する場合は,以下のようなコマンドでboxを取得することが出来ます.
vagrant box caffe https://cloud-images.ubuntu.com/vagrant/trusty/current/trusty-server-cloudimg-amd64-vagrant-disk1.box
大体10分程度でダウンロードが完了します.これでCaffeという名前でUbuntu14.04LTSのboxを手元に作ることが出来ました.
きちんとboxが作成できたか,以下のコマンドで調べる事ができます.
vagrant box list
Vagrant Fileの作成
Vagrant Fileは構築している環境の情報を記載したファイルで,Rubyで書かれており自由にカスタマイズすることが出来ます.このファイルを共有することで同じ作業環境を複数のマシンで構築することが出来ます.
まず,任意の場所にVagrant Fileを保存しておくディレクトリを作成し,作ったディレクトリへ移動します.
mkdir hoge/fuga/caffe cd hoge/fuga/caffe
そして,以下のコマンドを入力しVagrant Fileを作成します.
vagrant init caffe
これで仮想環境が出来たも同然です.
仮想環境を立ち上げる
作った仮想環境は,以下のコマンドで起動させることが可能です.
vagrant up
起動時にはステータスなどがドドドッと表示されますが,エラーが出ずに終了すればきちんと立ち上がった事になります.
仮想環境の中に入ってファイル操作等を行う場合は,以下のコマンドで仮想環境の中に入ることが出来ます.あとは必要なパッケージをapt-getなりpipなりで各自入れる事ができます.
vagrant ssh
Caffeに必要なパッケージの導入については
この通りにパッケージをインストールして,Caffeビルドして,おわり.
このVagrantFileを使用して研究室のPCや他PCにCaffeの実行環境を簡単に作る事が出来ました!
その他のコマンド
- 仮想環境の再起動
vagrant reload
- 仮想環境の電源OFF
vagrant halt
- 仮想マシンの削除
vagrant destroy
これから
Vagrant FileとかUPしといたら捗る人とかいるんだろうか.気が向いたらダウンロード出来るようにしておきます.